すごい偶然の話
出張で東京に行っていた。
この時期の東京は、いつにもまして全然ホテルがとれない。新入社員の研修とかで、まとめて予約されているからなんだろうか。そういえば去年のこの時期も毎週のように出張していたけど、やっぱりホテルがとれなくて困ったことをあとから思い出した。
すっかり忘れていたので、直前で予約しようとしたら全然空いてなくて、仕方ないので横浜に宿泊することにした。
日比谷線一本で会社まで来れるので、距離はまあまああるけど座れるし、悪くない。
それに、今回泊まったホテルは山下公園のすぐ近くで、朝起きたらすばらしきオーシャンビューでちょっと得した気がした。
東京の友人たちと飲んで、ほろ酔い気分で終電の新幹線に乗った。ほろ酔いだったのは乗った瞬間だけで、途中若干気持ち悪くなってとなりのおにいさんを何度も立たせてすいませんすいませんと言いながら何回かトイレにいったけど。
歳をとったからなのかなんなのかわからないけど、最近はよく昔のことを思い出す。
今日は、隣のお兄さんを何度か立たせてトイレにいったあと、酔いと疲れの二重奏による放心状態でなんとなく学生時代のことを思い出していた。夢うつつで思い出してるんだか夢をみているんだかわからない状態で最終のひかりに乗っていた。
途中、静岡でマックの袋を持った人が乗ってきて、ポテトの匂いを盛大に撒き散らしながら私の席の隣で立ち尽くしていたので、このまえ551の豚まんは物議をかもしていたけどマックもまあまあ公害ではあるよねとか思いながら薄目をあけたあと、ほぼ記憶を失ったように寝落ちしていた。
名古屋についた。
半分寝ていた脳が一気に覚醒した。
夢うつつで思い出していた学生時代、私は国分寺に住んでいた。
思わず二度見した。やっぱり国分寺になってると確認した瞬間に、名古屋市に変わった。新幹線に乗ってすぐ確認したときは、港区になっていたことを記憶している。
当たり前だけど、私が乗っていたのは東海道新幹線で、国分寺を通ったりしない。
私のスマホはGPSが狂ったかなんかして、ときどき変な場所が表示されるので、国分寺の表示もきっとそうなんだろうけど、だとしても今まさしく私が国分寺に思いを馳せていたときに、狂ったGPSが国分寺を指すってすごい。オカルト的なハナシではなく、単純に偶然としてすごい。
せっかくなので、夢のなかで国分寺に行っていたと思うことにしたい。
今から寝るけど、また夢の中でどこかへ行けるといいなー。