歳を重ねるということ。40代というお年頃
何年か前に親戚のおねえさんが、その時ちょうど今まさに40代に突入したばかりの姉と、30代後半だった私に「40代が一番楽しいよ。40代が最高だった。これから40代を迎えるなんて、なんてうらやましい。楽しいことしか待ってないよ」と力説してくれた。
そのとき、若くして結婚して子供を産んだ親戚のおねえさんは離婚したばかりだったから、きっとおねえさんの場合はいろいろなことから自由になったタイミングが40代だったからだろうと思って、ふんふんと聞いていた。姉もふんふんと聞いていた。
今日、まちなかを歩きながらふとおねえさんのその言葉を思い出した。
いままさに40代のど真ん中にいる私。
今の私ってどうなんだろうか。楽しい?と考えてみた。
考えてみると、30代の頃と比べると大抵のことには動じないし、自分が何が好きで何が嫌いか、何が得意で何が不得意かもよくわかってるから、いろんなことで失敗も少ない。物事をいろんな角度から見られるようにもなったし、心の余裕も随分ある。
幸い私は丈夫なので体力についてはさすがに20代とは言わないが、30代の頃とは対して変わらないまま、精神的キャパは増えている。
なんだか急にとても楽しくなってきた。何でもできる気がしてきた。
そういえば、義母は50歳になったとき、目の前に道がパーッと広がるようなキモチになったそうだ。いろんなことから開放されて目の前がものすごく明るく開けたんだそうだ。
義母がその話をしてくれたとき、お義母さんは子育てしてたから50代になったとき子供が自立して自由になったって思ったからなんじゃない、って思って、親戚のおねえさんの話をきいたときと同じように、ふんふんと聞いていた。
でもきっとそういうことじゃない気がした。
今の自分の環境や、自分に起きている出来事とは関係なく、43歳の今の私を切り抜いてみたら、20代の私にも30代の私にもないものがたくさんある。おまけに失ったものは大してなにもない。
何かから自由にならなくても40代はかなり楽しい。
ということは、子育てしてない私もきっと50代になったら、義母と同じように目の前が開けるような開放感が待っているに違いない。
そう思うとますます結構楽しくなってきた。
いやむしろもう楽しいことしかないかもしれない気がしてきた。
というか、楽しいことしかないように生きればいいんだ、っていう気もしてきた。
つまり、いろいろ吹っ切れていろいろ好き放題やったろっていう境地に達するのが40代くらいってことなのかもしれませんね、きっと。
いろいろやったろう。そうしよう。